Q1:これまで中里先生のどんな研修を受けてきましたか?
これまで本当にいろいろな研修でお世話になってきました。
相談を受ける立場としては、傾聴技術やセルフケアに関する研修を受講しましたし、施設長をしていた頃には、アサーティブコミュニケーションやアンガーマネジメント、世代間ギャップについての内容も学ばせていただきました。
そして今は、研修講師としてのスキルアップを目的としたセミナーにも参加しています。
中でも私にとって大きかったのは、やはり傾聴技術の研修です。あの学びが、今の私の土台になっていると感じています。
セルフケアの研修では、人の相談を受けるという立場において、自分の心の持ちようをどのように整えるかということを、丁寧に学ぶことができました。
また、有志で声を掛け合って、「こういう内容で開催してほしい」とリクエスト開催をお願いしたこともあります。
中里先生は、これまでの私の学びや状況をよく理解してくださっているので、研修内容もいつも自分のレベルや必要にぴったり合っているんです。それが、本当にありがたくて、安心してお願いできる理由のひとつです。
Q2:中里先生の研修の雰囲気や印象はどうでしたか?
一言で言うと、とても安心して自分を出せる場だと感じています。
どんな受講者であっても、中里先生はそのままを受け止めてくださるんです。できない自分も、つまずいている自分も、「それでもいいんだよ」と言ってもらえるような、そんな安心安全の空気が、いつもそこにあります。
そして、ただ優しいだけではなくて、お互いの成長を願ったフィードバックを、参加者同士で自然と送り合えるような雰囲気もあるんです。それって、簡単なようで実はなかなか難しいことだと思うんですね。でも、中里先生の場では、それが自然と生まれてくるんです。
ご本人からのフィードバックも、本当にありがたくて。
否定されることは一切なくて、むしろ「もっとこうすると、さらによくなるよ」といった、前向きで愛のあるアドバイスをいただけるので、すごく励まされますし、自信にもつながります。
そういった信頼関係があるからこそ、フィードバックのやりとりも生きてくるのだと思います。
中里先生が、その関係性を大切にしながら場を丁寧に整えてくださる。そんなあたたかい研修です。
Q3:研修を受けてきて、特に印象に残っていることや言葉はありますか?
そうですね…。やっぱり最初に出会った2つの言葉が、ずっと心に残っています。
ひとつは「ラポール形成」という言葉。
それまで傾聴について何も知らなかった私が、“信頼関係をつくる”というその意味を知って、「あぁ、素敵な考え方だな」と感じたのを、よく覚えています。
もうひとつは「主訴(しゅそ)」という言葉。
相手が一番伝えたいと思っていることに気づけるかどうか。これは、施設長としてさまざまな場面に向き合ってきた私にとって、とても大事な視点でした。
そして何より今でも、ずっと心に置いているのが、「役割は私ではない」という中里先生の言葉です。
たとえばクレームを受けたときに、それは“私”という人間に向けられたものではなく、“施設長”という役割に対してのもの。
それを聞いたとき、すごく楽になったんです。今でも研修を一緒に受けた仲間同士で、「あのときの言葉、覚えてる?」と確かめあうことがあるくらい、みんなの支えになっているキーワードなんですよ。セルフケアの面でも、私の中では大きな支えです。
それからもうひとつ。
私自身は、どちらかというと「自分を少し我慢してでも、相手に合わせることがいい関係」だと思ってきたところがあるんですが、中里先生のアサーティブコミュニケーションの研修で、「相手を尊重しながら、自分の思いも伝える」という対等な関係の大切さを学びました。
この視点は、施設長としての人間関係にもすごく活かされましたし、学んで本当によかったと感じています。
最近の研修でとても印象に残っているのは、「電源タップ」のお話です。
「心のコンセントは一つじゃなくて、いくつかあっていいんだよ」「そのときの状態に応じて、差し替えても大丈夫なんだよ」と。
その言葉にふっと肩の力が抜けて、「あ、そうか。一つにこだわらなくてもいいんだ」と気持ちが軽くなりました。
あのとき一緒に受講していた皆さんにも、あの話はきっと響いていたと思います。
自分がちゃんとできているかどうかは、正直わかりません。
でも、そういう考え方を持てるようになったことで、安心できたり、楽になれたりするようになったのは、私にとって大きな変化だと思っています。
Q4:研修を受けたあとに、自分の考え方や行動で具体的に変わったことはありますか?
一番の変化は、自分という存在の価値をどう捉えるかという部分だったように思います。
昔の私は、どちらかというと自分を後回しにしてしまう傾向があって、「周りの人を大切にするためには、自分が我慢しなければならない」と思い込んでいた節がありました。
でも、研修を通して、「まず自分を大切にすることが出発点なんだ」と気づかされたんです。
そこから初めて、周りの人や環境にも目を向けられるようになるんだと。
この考え方は、私の中で根っこの部分から変化したことのひとつです。
それから、アンガーマネジメントの研修も、私にとっては大きな転機でした。
昔の私は、誰かが怒っていると「私が何か悪いことをしたんじゃないか」と、すぐに自分を責めるような反応をしてしまっていたんですね。
でも今は、「ああ、怒っている人がいるな」くらいの距離感で受け止められるようになりました。
もし当時の反応の強さを“10”とするなら、今は“2”か“3”くらいまで下がっていると思います。心の負担がぐんと軽くなりました。
もうひとつ、大きな学びとして残っているのが「伝え方」の研修です。
誰かに何かを伝えたり、指摘をしたりする場面でも、まずはその方の良いところ、肯定できる点を見つけてから言葉にするようになりました。
最初は、その意識が強すぎて、かえって相手が身構えてしまうこともあったんですけど(笑)、回数を重ねるうちに、自然な会話としてできるようになってきました。
これらはすべて、研修を通じて私自身が意識して変えてきた行動だと思います。
今では、心の中にひとつの軸のようなものが育ってきている実感があります。
Q5:講師としての中里先生はどんな人だと感じていますか?
中里先生は、とても穏やかで、あたたかい雰囲気を持っていらっしゃる方です。
だからこそ、研修の場でもみんなが安心して話せる空気が生まれているんだと思います。
私はいつも、「この“場のつくり方”も含めて中里先生の研修なんだな」と感じています。
そして何より、研修の内容がとてもわかりやすいんです。
たとえば、先ほどもお話しした「電源タップ」のような例えが出てくると、ふっと心に届くんですよね。
中里先生は、保育の現場を本当によくご存じなので、「現場でこういうこと、ありませんか?」と具体的な事例を出してくださるんです。
それにみんな、「あるある!」と共感して、自然と頷いてしまう場面がよくあります。
また、ただ理論的な説明をするだけではなくて、「こうやってやってみるといいですよ」という実践的なヒントを、具体的に示してくださるので、すぐに現場で活かしやすいのもありがたいです。
印象に残るポイントって、人それぞれ違うと思うんですが、受講者一人ひとりが何かしら「これは学びになった」と感じながら、自分の園に持ち帰れるものがある——そんな研修だと思います。
Q6:これから中里先生の研修を受けようか迷っている人に、どんな言葉をかけたいですか?
迷っているなら、ぜひ受けてみてくださいって、私は自信を持ってお勧めしたいです。
楽しいですし、自分自身のことをより深く理解できる時間になります。
研修を受けることで、「あぁ、こんなふうに自分を受け入れてもいいんだな」って、自分を大切にできる気持ちが育ってくると思うんです。
保育のお仕事って、本当にやりがいがある一方で、どうしても自分のことが後回しになってしまいがちですよね。
でも、だからこそ一度立ち止まって、自分に目を向ける時間って、とても大切だと思うんです。
中里先生の研修は、そんなふうに自分と向き合える、安心できる場です。
きっと受けたあとは、「あの時間があってよかったな」って思えるはずですよ。