Q:コミュニケーション研修を受ける前に、どんな課題がありましたか?
そうですね…。
まず私は、自分には「コミュニケーション能力はない」って思ってたんです(笑)。
普段はあまりしゃべる方じゃなくて、どちらかというと黙っていられるタイプで。
もちろん、仕事では必要なことはちゃんと話しますし、話している自分も嫌いじゃないんです。
でも、なんというか、自分の中で“得意じゃない”という気持ちが強くて…。
それがですね、中里先生の研修で、「コミュニケーション能力はトレーニングで高められる」って聞いたとき、
「あ、そうなんだ!」って、すごく驚きましたし、希望が持てたんです。
もって生まれた性格で決まるものじゃなくて、練習で伸ばせるんだって知って、すごく嬉しくなりました。
実は、以前は人と接するとすごく疲れてしまうことも多くて…。
自分から何かを発信しないほうが、楽だなって思っていた時期もありました。
でも、不思議なことに、今では人と話して調整することが多い仕事ができていて、
それは、やっぱり中里先生の研修で教えてもらったことがあったからこそなんだと思います。
Q:研修の進め方や雰囲気はどんな印象でしたか?
中途で同期入社した人たちと一緒に受けていたんですけど、
とても安心できる空間だったのをよく覚えています。
何でも話していい、っていう雰囲気があって、
でもそれぞれがちゃんとお互いのプライバシーを尊重している、
そんな信頼感のある空気がありました。
その空気をつくってくださったのが、中里先生だと思うんです。
安心して話せる場で、ちゃんと学びもある。そんな場だったからこそ、
参加者同士のやりとりも、ただのグチで終わらずに、
講義で習った「リフレーミング」を実践しながら話すことができて、
それがそのまま自分の内面の整理にもつながっていたと思います。
あの時間があったから、学んだことを「実際に使ってみる」練習もできていたんだなって思います。
Q:研修内容で、特に印象に残っていること、心に残っている言葉は?
まず印象に残っているのは、「クッション言葉」の大切さです。
自分の考えを伝えるときに、いきなり本題に入るんじゃなくて、
「私もちょっとドキドキしてるんだけど…」とか、
「あえて言うんだけど…」っていう前置きを入れることで、
とても話しやすくなるんですよね。
そして逆に、相手がそうやって話してくれるときにも、
「ああ、私のために言ってくれてるんだな」
「伝わるように努力してくれてるんだな」って、
受け止め方がすごくやわらかくなることにも気がつけて、
それは本当に良い学びでした。
あとは、
「存在レベルでOK」とか、「自分の感情に責任を持つ」っていう言葉も、すごく印象に残っています。
それって、あとから受講した職員たちもよく研修報告に書いてくるんですよ。
ちなみに、就活中の学生向けの採用フェアでも、
うちの園の「人間関係のよさ」を伝えるときに、
会社としてどんな取り組みをしているかという話の中で、
この中里先生のコミュニケーション研修のことは必ず紹介しています。
「入社1年目の4月から研修があるくらい、大事にしてるんです」と。
みんなが、同じ“型”を学ぶことで、
たとえそこから外れたやりとりがあっても、
「あ、いま違ったな」「もっといい関わり方があったかも」って、
自分で気づく姿勢が育っていると、今すごく感じています。
Q:研修を受けたことで、ご自身にどんな考え方や行動に変化がありましたか?
はい、まず「仕事上のコミュニケーション能力が上がってきたな」と感じています。
少なくとも、以前より怖くなくなったんです。
これは、自分にとって本当に大きな変化だと思っています。
私は「アサーティブ」という言葉がとても好きで、
伝えづらいことも「アサーティブに伝えよう」と意識することが増えてきました。
ただ、それが本当にアサーティブかどうかは、自分だけの判断かもしれませんけど(笑)。
それから、施設長という立場になって、
責任感の強さから「なんで?」という思いが湧いてくることがあると気づきました。
以前は、そんなふうに感じたことがなかったのですが、
研修を受けたことで「確かにあるんだな」と、気づけるようになったんです。
また、先輩の施設長から「誠実であることが大事」と助言をいただくのですが、
そのときに、コミュニケーション研修で学んだ実践的な方法がすごく役立っていて。
たとえば、保護者の方に謝罪をする場面では、
どうお伝えするかを、事前に整理する方法を使って、
他のリーダー職の職員とも一緒に考えるようにしています。
みんなが同じプログラムを受けていて、
さらに年に数回、復習の機会もあるので、
園内で共通の視点を持てているということも大きいと思います。
Q:そのほかにも、順番に全員が受講していることの効果はありますか?
はい、とても感じています。
特に、「存在レベルでOK」というキーワードが、
職場全体に自然と浸透しているなと実感しています。
後輩ができた職員たちが、そのキーワードをちゃんと指導の中で実践してくれていて、
「存在は承認して、行動については具体的に指摘する」という関わり方の“型”が、
ちゃんと根づいているように思います。
たとえば、ミスがあったときでも、
「なんでこうしたの?」というような、責めるような聞き方はまずしないんです。
それよりも、
「どういうふうにしたかったのかな?」と、
相手の背景や意図に寄り添う問いかけをしている姿をよく見かけます。
これはやはり、全員が順番に研修を受けてきて、
共通のキーワードやスタンスを持っているからこそ、できていることなんだと思います。
各自が「意識している」という土台があって、はじめて実践に結びついていると感じますね。
Q:講師としての中里先生はどんな人に見えていますか?
うーん…まず最初に思い浮かぶのは、「アサーティブな人」だなっていう印象です。
そして、すごくフラットなんですよね。
こちらがどんな状態でも、同じトーンで接してくださるというか、気持ちの揺れを表に出さない方だなって。
それでいて、参加者一人ひとりの状態を、ちゃんと感じ取っているように見えるんです。
だから、「あ、見てくれているな」って安心感があるんですよ。
あと、研修の回数を重ねても、毎回新鮮なんです。
長時間でも飽きない。あっという間に感じることが多いです。
Q:最後に、ウェブサイトを見ている人に、一言かけるとしたら?
はい、そうですね…
私自身がそうだったように、コミュニケーションを「苦手だな」と思っている方にこそ、ぜひ受けてほしい研修です。
とくに「立場の変わり目」にいる方、リーダーになったばかりの方などには、きっと助けになると思いますよ。