自分の反応を整えたあとに、まず見直すべきこと
「あの人と、なんとなく気まずい」
「話したくないわけじゃないけど、距離をとってしまう」
保育の現場で、
人間関係の“しっくりこなさ”に悩む人は
とても多いものです。
前回の記事では、
自分の内面にある“反応”を見つけて
書き出すことの大切さについて書きました。
今回は、その上で
「自分の行動をどう整えるか?」
という視点をお届けします。
苦手な同僚への態度が、いつの間にか変わっていませんか?
保育士同士の人間関係において、
相手に対してモヤモヤを感じていると、
意識せずとも“距離をとる行動”が増えていくものです。
・挨拶の声が小さくなる
・笑顔の数が減る
・「ありがとう」「ごめんなさい」が少なくなる
これは、無意識に相手へのストローク(関わり)が減っているサイン。
気まずい関係を整えたいとき、
まず見直すべきはこの“基礎的なふるまい”です。
【ポイント①】「親しみやすさ」と「誠実さ」を表す行動を見直す
苦手な相手にこそ、意識して保ちたい2つの行動があります。
A)挨拶と笑顔
これは、あなたの親しみやすさを表現するものです。
B)感謝とお詫びの言葉 これは、あなたの誠実さと謙虚さを伝えるものです。
どちらも人間関係の“土台”になる大事な行動。
苦手意識がある相手にこそ、
これらを“あえて丁寧に”届けてみましょう。
【ポイント②】態度のギャップが関係をこじらせることも
実は相手との“気まずさ”を深めてしまうのは、
態度の差です。
つまり、好意的な相手にはにこやかに接しているのに、
苦手な相手には表情が硬くなってしまう。
これが、関係のバランスを崩す一因になります。
反対に、
苦手な相手にだけ妙に気を遣いすぎて、
不自然な言動になることも。
そこで大切なのは、
態度を「公平かつ一定に」保つこと。
これが、自分の中の安定を生み出し、
相手の反応にも左右されにくくなります。
自分の反応を整えた後だからこそ、できること
前回の記事で紹介したように、
まずは自分の反応に気づき、整えることが第一歩です。
その上で、
自分の行動を整えることで、
関係性にも少しずつ変化が生まれてきます。
人間関係において変えられるのは、
いつも「相手」ではなく「自分自身の行動」。
相手を変えようとするのではなく、
自分のふるまいを丁寧に見直すことが、
長い目で見れば大きな変化につながります。
“気まずさ”を越えて、安定した関係を築くために
苦手意識がある相手との関係性は、
どうしても気が重くなりがちです。
でも、「親しみやすさ」と「誠実さ」という
土台となるふるまいを保つことで、
少しずつ場の空気は変わっていきます。
あなた自身の安定が、チームに落ち着きをもたらします。
今日から変えられることを、ぜひ一つ選んでやってみてください。