キャリアアップ研修とは
保育士等キャリアアップ研修は、
保育士の資質向上と職務の専門性を高めることを目的に、
行政が指定する研修実施団体によって行われています。
受講し終了証を取得すると、
補助金申請のエビデンスとして活用できるため、
多くの保育園で計画的に受講が進められていますね。
研修は複数の分野に分かれており、
乳児保育や障害児保育といった保育技術系の分野だけでなく、
組織運営に関わる「マネジメント」分野も含まれます。
その中にある「職員への助言・指導」と「職員のメンタルヘルス対策」は、
現場のチーム力や働きやすさに直結する重要テーマだと思います。
保育士等キャリアアップ研修における「助言・指導」の重要性
保育士等キャリアアップ研修の中でも、
「マネジメント」分野に含まれる<職員への助言・指導>は、
園全体の質を高めるうえで欠かせないテーマです。
特に、経験年数や得意分野の異なる職員同士が協力しながら保育を行う現場では、
適切な助言や指導のスキルが、日常のコミュニケーションや業務改善の土台になります。
リーダー職や副主任職の方には、ぜひ重点的に学んでもらえるとよいですね。
私が担当している講義では、保育士としての専門性を尊重しながら、
相手に伝わる助言の方法、モチベーションを下げない指導の進め方などを学びます。
そしてこうしたスキルは、一度学んで終わりではなく、
日々の園運営の中で実践・改善を重ねることが重要だと思うのです。
キャリアアップ研修で学ぶ保育士の職員育成スキル
保育士の職員育成は、単なる指導だけでなく、
信頼関係を築き、相手の成長意欲を引き出すことが求められます。
私が担当する研修では、
ロールプレイや事例研究を通して、
職員一人ひとりの特性や状況に応じた関わり方を学びます。
特に、指摘だけでなく承認や感謝のフィードバックを効果的に組み合わせることが、
良い職場風土づくりにつながります。
園内での育成力が高まれば、離職防止や保育の質向上にも直結することでしょう。
働きやすい職場づくりとメンタルヘルス対策の必要性
保育士は日々、子どもや保護者との関わりだけでなく、
同僚とのチームワークが常に求められます。
そのため、職員のメンタルヘルス対策は園運営の重要課題だと言えます。
キャリアアップ研修の<働きやすい職場づくり→職員のメンタルヘルス対策>の中では、
ストレスの早期発見、
相談体制の整備、
予防的なセルフケアの促進などを学ぶことができます。
多くのキャリアアップ研修に登壇してきた私からすれば、
研修で学んだメンタルヘルスの知識を日常に活かすためには、
園全体での定期的な振り返りやフォローアップが不可欠だと確信しています。
キャリアアップ研修の成果を園で活かすポイント
キャリアアップ研修で学んだ内容は、園に戻った後の実践でこそ定着します。
そのため、研修後に具体的な行動計画を立て、園内で共有することが大切です。
例えば、助言・指導のスキルを職員会議で共有したり、
メンタルヘルス対策のチェックリストを定期的に活用するなど、
小さな一歩から始めるとよいでしょう。
こうした取り組みが積み重なれば、
保育士全員が働きやすく、
子どもにとっても安心できる環境が整っていくのだと思います。
キャリアアップ研修の受講をきっかけに
キャリアアップ研修は制度上の必須要件であるだけでなく、
園の組織力を強化するチャンスでもあります。
マネジメント分野の「職員への助言・指導」と「職員のメンタルヘルス対策」は、
職場の空気や定着率に直結するテーマです。
一度きりの研修ではなく、
学んだことを園内で活かし続ける仕組みを整えることが、
長期的な成果につながります。
計画的かつ継続的な研修を導入したい方は、
ぜひ一度お問合せください。
また、職員の人間関係づくりに役立つ記事を、
今後もこのコラムに書いていきますので、ぜひお読みくださいね。